西浦地区のワラジ作り練習会に参加してきました。
西浦地区では、1300年も前から続く「西浦田楽」という世襲制の伝統芸能が今なお受け継がれています。西浦田楽は、無病息災・五穀豊穣を願って、冬の観音堂で夜を徹して行われます(昨年は無観客開催)。
この西浦田楽で舞を踊る「能衆」は、地域の人が作るワラジを履くことになっているのですが、このワラジを作ることができる人が、今では数えるほどしかいなくなってしまいました。
こういったことを背景に、昨年から西浦地区の有志の方々が、西浦地区で長年ワラジを作られてきた竹中菊男さんに、ワラジ作りを教えてもらう練習会をするようになりました。
私も昨年に参加・取材させていただくとともに、要望をいただいて、地域の方々向けのワラジ作りの解説動画を撮影しました。
今年もこの練習会に誘っていただいたので、ありがたく参加させていただきました。自分も昨年に練習して3足ほど作っていることもあり、なんとかワラジの形にはなるのですが、竹中さんが作る丈夫で綺麗なワラジには程遠いです。。
数年で上達するようなものではないので、こうして練習をさせていただけるのは、とてもありがたいですし、人と話しながら縄をなうのも楽しいです。水窪は水田が少なく、自分で材料のワラを調達するのも難しいので、そういった意味でもありがたいです。ちなみに、品種改良が進んで背丈が短くなった今の稲ワラよりも、昔の長い稲ワラの方がワラジは作りやすかったそうです。
稲ワラを扱う機会がなくなると、それに付随する技術(ワラジ、しめ縄、みの etc...)もなくなっていってしまうと思いますので、自分も未熟ながら、そういった技術を知っている者(欲を言えば技術を扱える者)の一人であれたらいいな、と思うところです。
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