秘境駅と呼ばれる飯田線小和田駅と山中の廃集落「徳久保」を訪れました。いずれも水窪町内です。
<行程>
①飯田線に乗り、水窪駅から2駅のところにある小和田駅で下車
②周辺住民が利用していた山中の歩道(市道)を歩いて最寄りの塩沢集落へ
③林道を天龍村方面に30分ほど歩いたのち、山中へと入り徳久保集落へ
<小和田駅と塩沢集落>
小和田駅はまだ車道が整備されていなかった頃に周辺の集落の人々が利用していた駅ですが、現在、生活の中で地元民に利用されることはほとんどありません。現在駅に最も近い集落が「塩沢」という集落なのですが、駅から徒歩で1時間程度歩くほかアクセスする方法はありません。
水窪の街から塩沢集落までは車で行くこともできますが、土砂災害の影響で、現在は一時的に通行止めとなっています。
小和田駅は、その秘境感も相まって観光客や鉄道愛好家などから密かに人気があり、駅舎に置かれている記入自由の思い出日記には、訪れた人たちの膨大な量の手記が残されています。一度降りたらおよそ2時間程度は次の電車が来ないという環境のおかげか、日記の内容にも力が入っています。
駅から塩沢集落へと続く歩道は、なくてはならない生活道だったからか、今でも市道扱いだそうです。序盤は天竜川の大きな川の流れに沿って道が続き、中盤からは徐々に山中に入っていきます。人が住まなくなった家や畑など、生活の名残が垣間見えるとても興味深い道でした。
なお、現皇后陛下である雅子さまの旧姓が「小和田(おわだ)」であったことから、ご成婚された当時には水窪の小和田駅が非常に注目され、切符が飛ぶように売れたそうです。それから新婚のカップルが訪れる駅としても注目されるようになったとか。現在はそういったことを目的とする人よりも秘境を求めて訪れる人の方が断然多いと思いますが。
同日に訪れた徳久保集落についてはまた追って言及したいと思います。
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