本日4月8日は花まつりです。
お釈迦様が生まれた日であり、水窪ではこの日に「とじくり」と「甘茶」をお供えするのが古くからの習わしです。
今日は郷土料理を扱う「つぶ食いしもと」さん宅に県立農林環境専門職大学の学生と先生が視察に訪れるとのことで、自分はその手伝いと取材をしていたのですが、その際、石本さんが「とじくり」と「甘茶」をごちそうしてくださいました。
とじくりは米とそば粉と大豆を使った団子のような料理で甘く味付けがされています。「大豆は節分でたくさん余る」「ソバは4月を過ぎると風味が落ちてしまう」そうで、とじくりからは、これらの材料を適期に使用する暮らしの知恵も見て取れます。
甘茶は山に生えるガクアジサイの一種の葉を蒸して乾燥させて作るお茶です。名前から甘い風味があるのだろうなと想像してはいたのですが、甘味料が入っているのかと疑ってしまうほどの想像を超える甘さで個人的には今年に入って一番驚いた出来事になたかもしれません。
大学生や先生方と一緒に視察もさせていただき、栃の実の皮のむき方や食べられる状態にするまでの工程を教えていただいたり、大麦の麹づくりの様子を見学させていただいたりしました。
栃を流水にさらすときに使う麻の袋は、何回も布で補修をした跡が見られ、道具を繰り返し大切に使うという意識を感じました。昔の人にとっては「そうしなければ暮らしていけないから」という理由からの当然の行いだったかもしれませんが、繰り返し長く使うことでしか出てこない道具の味のようなものもあると思いますし、自分もそういう道具の使い方をしたいと強く思いました。
こういった地域の食に関する文化には今後も積極的に触れていきたいです。
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